なぜお正月に駅伝が開催されるのでしょうか?駅伝ってどうして駅伝というのですか?
質問者:「りえちゃん 12歳」

お正月もスポーツ大会もお祭りごと。お祭りの時にスポーツ大会が開催されるのは自然なことだ。

◆お正月にはお祭りのスポーツ大会が欠かせない

 年末や正月の三が日にテレビのチャンネルをひねると、必ずといっていいほど駅伝中継が放送されている。なにもお正月早々から走らなくてもいいのに、と思うかもしれない。けれど、お正月は駅伝以外にもラグビー、サッカー、アメリカンフットボールなどさまざまなスポーツ大会が開催されている。
 
 どうしてお正月なんだろう? そもそもお正月は、歳神さま(としがみさま)と呼ばれる寿命をつかさどる神様がやってきて、人々に一年の幸福をもたらすといわれているんだ。歳神さまを歓迎する意味をこめて、注連飾り(しめかざり)をし、門松を立てて、おせち料理でおもてなしをする。つまり、正月とは、お祭りの一種なんだね。
 前々回の質問のなかで、「運動会は夏祭りや秋祭りと一緒になったお祭り」と書いたよね。運動会、オリンピックを始め、あらゆるスポーツ大会というのはお祭りだ。だから1年の中で最もめでたいお正月にお祭りのスポーツ大会を行う、というのは自然なことなんだよ。


◆日本が生み出したスポーツ、駅伝
 では、駅伝というのはなぜ「えきでん」なのだろうか?日本の歴史をたどってみよう。
駅というのは、もともと街道の所々にある休憩所や宿場のことを指すんだ。そこで馬をつないで水を飲ませたり、休ませたりするから漢字に馬がついている。駅伝は奈良時代の
 「駅伝と伝馬(でんま)の制」というものからきている。それは、駅ごとに駅馬(えきば)と呼ばれる馬を置くことで、重要な手紙や書類を馬を使って届けるという制度なんだ。いわゆる古代の郵便制度だね。
 
 そのシステムは鎌倉時代になると「飛脚(ひきゃく)」と呼ばれる今の“郵便やさん”に変わった。飛脚たちは駅ごとにいて、リレーで手紙を配達するんだ。次の駅の飛脚へ、次の駅の飛脚はそのまた次の駅の飛脚へ、という具合にね。その飛脚が「駅伝」の元祖になるんだ。ちなみに、飛脚は明治4年に廃止されることになる。現在の郵便制度が成立してからのことだ。
 
 実際に駅伝競争が始まったのは、大正6年になる。京都から東京に首都が移って50年が経ったのを記念して、博覧会が行われていたんだ。そのなかで「京都から東京まで、駅を伝ってリレーをしよう」という読売新聞社の提案から始まったんだ。名づけて「東海道五十三次駅伝競走」。京都から東京は実に500キロを超える。東海道五十三次駅伝競走それを23人が昼も夜もリレーをし、3日間かけてゴールしたというから大変な距離だね。
 それが3年後お正月の名物、「大学対抗箱根駅伝」を誕生させたんだ。つまり、駅伝は、日本独自の日本が発祥のスポーツなんだね。


◆将来はオリンピック種目になる!?
 日本が生み出した駅を走りぬけるリレー、駅伝。
 それが現在では、多くの国々で「駅伝」が開催されるようになった。
 将来、駅伝がオリンピック種目になることも十分に考えられる。
 柔道も、もともとは日本の国技。それが現在では170カ国以上の国が柔道を楽しみ、オリンピック種目になった。いまでは、駅伝の国際レースも珍しくなくなった。
 そう考えると、タスキを肩に掛けた世界各国の選手たちが、北京(中国)の街道を駆け抜ける姿を見ることができるかもしれない。

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