今月のクローズアップ
photo サブマリン
種目:水泳
活動場所:大阪府内の公共プール

◆40代から楽しむ水泳
「何とかせなあかん。そう思ってやり始めたんです」
マスターズ水泳チーム「サブマリン」代表の長棟さん。かつては中学・高校と水泳部に所属し、インターハイ、国体にも出場した実力のある選手だった。だが、卒業以来、自らプールには足を運んだことがなかった。
「二度とやるもんかと思ってたんです。選手時代は毎日の練習がきつくて。根性だの精神だのと、とにかく毎日1万メートルは泳がないといけない。どうやったら楽できるかな、さぼれるかなっていつも考えて練習していました。だから、こんなきつい水泳を再びすることなんて、ないと……」
水泳をやめて20年ほどが経て。たばこをやめ、太り始め、胃の調子もよくない。そんなとき、たまたま水泳大会に出場した。得意だった25m自由形。思うように泳げない自分がいた。負けた悔しさが体中をかけぬけた。再び水泳をしようと決断した瞬間だった。
発奮して始めた水泳。ゆっくりと自分のペースでスタートしていくと、現役の頃を上回るベストタイムを出せていることに気づく。
「楽しく泳いでいるからでしょう。あの頃は、嫌々泳いでいた。身体が拒否反応起こして、いい記録が出せなかったんと違うかな。今は違います。自分で目標を持ってやっていますから。」
10キロ太った身体も1年で戻り、薬が必要だった胃も回復した。
そして何よりも、現役の頃になかった水泳を楽しむ心が生まれた。
「今本当に、泳ぐのが楽しくて仕方ないんですよ。」

◆18歳から100歳まで――幅広い年齢層が参加するマスターズ
『サブマリン』のメンバーは全員で18名。年齢は40歳代が多いが、サラリーマン、医師、教員、主婦など、さまざまな職業の選手が集まっている。現在、日本マスターズ水泳協会に加盟するチームだ。
マスターズ水泳とは、18歳から100歳まで、5歳ごとの年齢別に区分した水泳競技のこと。5歳ごとという細かい区分により、記録更新への目標がたてやすく、年齢にあった練習が可能になる。年間80以上の大会が、協会により全国各地で開催されるので、常に試合前の緊張感を保つことができる。現在、日本では約3万3千名を超える選手が登録し、その数は世界一だ。
また、協会では1年間の大会の集計から、区分ごとに「全国50傑ランキング」という上位50名の選手名を載せた雑誌が毎年編集される。「そのランキングに載ることが、嬉しく、みんなの目標にもなっている。」(長棟さん)という。
自分よりも年上の選手の活躍は、励みにもなる。
「マスターズでは、70歳、80歳の選手がたくさんいます。泳いでいる姿を見て、私もまだまだ頑張らんといかんな〜あ。」

◆チームとしても楽しめる個人競技
サブマリンが結成されて4年。メンバー募集については、「一度見学にきてください」とのこと。また、他チームとの合同練習も受付ている。
「水泳は個人競技が多いけれど、一人よりも、仲間がいて、みんなでワイワイやる方が、いい。会社以外の人と付き合える。いろんな話ができる。それが、楽しい。水泳だけが目的では寂しいですから。」
基本的に練習は個人だが、月2回、合同練習がある。大会の後の打ち上げは欠かせない。花見や、バーベキュー大会も楽しみのひとつだ。
「水泳は20代までと思っていたのに、全然違った。水中で身体を動かすから、陸上運動とは違って負担がかからないんです。水泳は、生涯スポーツとして十分やれる競技なんでしょう。」
楽しむものとして、水泳を再び始めた長棟さん。
水泳を仲間と一緒に楽しもうとして結成された、『サブマリン』。
競技に仲間に――年齢とともに水泳の楽しみを重ねるチームが、ここにある。

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